バビロニアとピンクマンのシュールな一日

西新宿の雑居ビル5階、薄暗い一室。タバコの煙が紫煙となってゆらゆらと立ち込める中、2人の男が向かい合って座っていた。一人は長髪に髭を生やし、スーツを着た男、石破。もう一人は角刈りに黒縁メガネ、なぜか片手に金魚鉢を抱えた男、伊藤。彼らは売れないお笑いコンビ「バビロニア」だ。

「なぁ、伊藤。この金魚、昨日からずっとこっち見てるんだけど、なんか文句あんのかな?」

石破が金魚鉢を覗き込みながら言った。伊藤は金魚鉢を掲げ、まじまじと見つめる。

「いや、石破さん。それは金魚じゃなくて、メダカですよ。」

「え?そうなの?じゃあ、なんで金魚鉢に入ってるんだ?」

「金魚鉢だからですよ。当たり前じゃないですか。」

 

伊藤の冷静なツッコミに、石破は一瞬きょとんとした顔をした後、

「なるほど!金魚鉢だから金魚が入ってると思ったけど、メダカも入れるんだな!勉強になったわ!

と、なぜか納得した様子。

その時、突然部屋のドアが勢いよく開いた。入ってきたのは、全身ピンクのタイツに身を包んだ謎の男、その名も「ピンクマン」。

「やぁ、バビロニアのお二人!今日も元気そうで何よりだ!」

 

ピンクマンは満面の笑みで二人に近づき、おもむろに金魚鉢を覗き込んだ。

「これはこれは、立派なメダカですね!ところで、このメダカ、空を飛べるって知ってました?」

「はぁ?メダカが空飛ぶわけないでしょ!ピンクマンさん、いくらなんでもそれは無理がありますよ。」

伊藤が呆れたようにツッコむ。しかし、ピンクマンは意に介さず、

「いやいや、このメダカは特別なんですよ!ほら、見ててください!」

 

そう言うと、ピンクマンはおもむろに金魚鉢からメダカを掴み出し、空高く放り投げた。

「おい!ピンクマン!何するんだ!」

石破と伊藤は驚いて叫んだ。メダカは空を飛ぶどころか、床に落ちてピチピチと跳ねている。

「あれ?おかしいな…いつもは飛ぶんだけど…」

ピンクマンは困惑した様子でつぶやいた。石破は床に落ちたメダカを拾い上げ、金魚鉢に戻しながら、

「ピンクマンさん、メダカは空を飛びませんよ。飛ぶのは鳥です。この〇〇〇〇!」

 

石破は大切にしていたメダカを放り投げられたので罵声を浴びせました。

「え?そうなの?じゃあ、なんで鳥は空を飛べるのに、メダカは飛べないんだ?」

「それは…鳥には羽があるからです。」

伊藤が冷静に答える。ピンクマンはしばらく考え込んだ後、

「なるほど!鳥には羽があるから空を飛べるのか!勉強になったわ!

と、なぜか納得した様子。

こうして、今日もバビロニアとピンクマンのシュールな一日が終わるのだった。