13歳娘に手術手伝わせた神経外科医
「よし、くるみ割り人形に、いや、頭蓋骨に穴を開けるぞ!」
天才外科医を自称する、ドクター・ギロチンは、いつものように手術室で高らかに宣言した。
彼の傍らには、13歳にして天才的な知能を持つドクター・ギロチンの娘、ユリが立っている。ユリはドクター・ギロチンの手術をサポートするため、今日も張り切っていた。
手術台には、頭部に包帯を巻かれた患者が横たわっている。「これはね、頭蓋骨に穴を開ける手術だよ。ほら、ドリルでウィーンってね」
ユリは目を輝かせた。「お父さん、すごい!まるで大工さんみたい!」
「ははは、そうだな。じゃあ、ユリ、ちょっとドリルを持ってみないか?」
「え、いいの?でも、私、まだ13歳だよ?」
「大丈夫、大丈夫!ほら、このボタンを押せばウィーンってなるんだよ」
ユリは恐る恐るドリルを受け取り、ボタンを押した。
ドリルは回転を始めると、妙な音を立て始めた。まるで、歯車が噛み合わずにギシギシと悲鳴を上げているようだった。
「あれ?ちょっと音うるさいね…」
ユリは、不安げにドクター・ギロチンに言った。
「ははっ、大丈夫、大丈夫!気にしないでくれ!」
ドクター・ギロチンは、ユリの言葉を軽くあしらい、頭蓋骨に穴を開けさせた。
手術後、患者は目を覚ました。「あれ?なんか頭が軽い気がする…」。
看護師が駆け寄る。「先生!患者さんが目を覚ましました!」
ドクター・ギロチンは手術着を脱ぎながら、「ああ、よかった。手術は大成功だ!君はもう大丈夫だよ。」
患者は首をかしげる。「でも、なんか頭に余計に穴が空いてるような…」。
「ああ、それはね、手術で開けた穴だよ。心配ない、ちゃんと塞いでおいたから」
「でも、なんかこの穴、ちょっと雑じゃない…?小さい女の子がドリルを持っていた夢も見たし・・・」
ドクター・ギロチンは冷や汗をかき始めた。「え、そ、それは…」
その時、ユリが手術室から飛び出してきた。「お父さん、ドリル楽しかったよ!次はどんな手術?」
患者は全てを理解した。「ちょっと待ってください!あなた、娘さんに手術手伝わせたんですか!?」
ドクター・ギロチンは慌てて言い訳する。「いや、その…」
こうして、ドクター・ギロチンは病院を解雇され、刑事責任を追及されることになった。ユリはというと、「次は心臓の手術がいいな!」と目を輝かせていた。